医師の平均勤続年数

医師とは人体を知り尽くし人の生命を守るプロフェッショナルです。治療のために行われる、手術、縫合、X線照射、投薬など体内に接触(身体的侵襲)をともなう医療行為は、医師だけに認められる絶対的な権利であり、人の生命は医師の判断とその手にゆだねられると言っても過言ではないでしょう。病気やケガの痛みに耐える患者さんたちを救い、健康というかけがえのないものを守る医師という職業には、他の職域にはないヤリガイはもちろん、プロフェッショナル性、社会的貢献性、安定性、大きな憧れと魅力があります。医学部志望者は増加傾向にあり、二浪、三浪と多くの時間を費やして医師を目指す人もいれば、社会に出てから医師への想いを再燃させて医師になる決意を固める人もいます。

医師は医学部卒業・医師免許取得をすると2年間研修医として特定の病院に勤務します。研修医は医師免許を持っているとはいえ、まだ経験が浅く、医師としての技能・知識を習得中です。そのため最初は経験豊富な先輩先生と共に診察や処置を行い、そのうち自分ひとりで患者さんの症状や容態を診察・診断した上で先輩先生に自分の判断や行おうとしている処置が適切であるかどうかの確認を取り処置・治療、と段階的に独り立ちしていきます。2年間の研修が終了すると正式な医師として各病院・医療機関での活躍が本格スタートします。

医師の中には入職したらずっと同じ病院に勤務し続ける医師もいますが、基本的に医師の病院配属や配置転換は、大学医学部や大学病院などの研究室や診療科ごとのグループ組織である医局が行ってきた経緯があります。医局の長である教授を中心とした組織が人事権に大きな影響力を持っており、医師の勤務先は医局の教授の一声で決まっていたと言っても過言ではないでしょう。そのため時には医師の意向を無視した採用であったり、希望していない病院への配属になったり、理不尽な配置転換があったり、と一教授の独断で勤務先が決まってしまい、場合によってそれは弊害となり問題視されてきました。

近年はこの医局制度が縮小化しており、医師たちも自分の自由意思で勤務先の選択ができるようになりました。教授の独断で勤務先がコロコロ変わることが少なくなったとはいえ、医師が特定の病院に勤務する平均勤続年数は約5〜6年です。一般企業に勤務するサラリーマンの平均勤続年数が約12年と言われているので、その約倍の速さで職場が変わる計算になります。

医師の場合、特別な技能を持つスペシャリストであるため、職場が変わっても一定の仕事をすることができます。スキルを磨くためキャリアアップに根ざした転職や留学を志す医師も少なくありません。自由に勤務先を選ぶことができるようになった近年は、医師の平均勤続年数が低下の傾向にあると言われています。

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