医師の労働時間

医師の労働時間に対する実態調査では、特に病院に勤務する勤務医においては、1週間当たりの労働時間は平均して61〜66時間となっており、労働基準法に規定されている週40時間を大幅に上回っています。また当直においても労働基準法では日直については月1回、宿直については週1回を限度とすると定めるも、医師の4人に1人は月に4回以上の宿日直を行い、中には週に2〜3回の当直を強いられている場合もあります。さらに当直明けは休みを取ることを推進していますが、当直明けも連続して通常勤務を行うことが慣例化・常態化しており、多くの勤務医の職務は深夜勤務を含め拘束時間の長い勤務となっているのです。

さらに平均的な医師でも月に90〜100時間の残業というのはさほど珍しいことではなく、外科医・産科医・小児科医などに関してはそれ以上の残業も‘ザラ’というのが現状です。医師の多くは真面目にそして奇特にも医師としての職務をまっとうしていますが、厚生労働省の過労死認定基準が目安とする「月80時間の時間外労働」を超えているのです。つまりは一般的な医師の誰が過労死してもおかしくはない、という状態を物語っているのです。

こうした医師の労働時間・労働環境の実態はある日本医師会のテレビCMとしても流れた経緯があります。「当直勤務が月に5〜6回」「睡眠時間は3時間」「4人に1人の勤務医が過労死基準を超える時間外労働」「ある産婦人科医の1カ月の勤務時間は平均341時間」、医師の労働環境が想像を絶するほど劣悪、過酷であることをCMは訴えています。

そして医師へ課される重たい労働時間が医師の死、という悲劇を招いています。

1999年に都内の病院に勤務していた小児科医が過労・鬱病により投身自殺を図った件が、衝撃的かつ労災認定が確定したこともあり、周知・記憶に新しい方も多いと思います。しかしながらこれは氷山の一角に過ぎず、1992年茨城県の外科医(29歳)過労自殺…、1997年千葉県の小児科医(43歳)過労死…、2000年神奈川県の研修医(30歳)過労死…、2002年栃木県の外科医(38歳)過労自殺…、2004年奈良県の内科医(26歳)過労死…、医師の過労による悲しい死は多いということを言わざるを得ません。

過労死は英語で「KAROUSHI」とそのまま使われるほど、長時間労働を強いられ精神的・肉体的負担で死亡に至ることは、日本特異のことであることの認識を示しています。先進国において仕事が原因で死に至るケースは珍しく、日本人の真面目、奇特、責任感など素晴らしい国民性が裏目として出ていることも言えるでしょう。

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